
コートヤードHIROOではサッカラーニ愛の個展「なぜ人は祝うのか」を開催いたします。
日々の忙しさの中で忘れがちな「立ち止まる時間」。この展示は、祝うという行為を通して命のリズムを見つめ直す場となるでしょう。花や円、垂直の構造が、過去と未来をつなぐ記憶の回路を描き出します。藝術とは、意味や装飾を超えて命の感受に触れる営みだとサッカラーニ氏は捉えています。彼の作品が、あなた自身の小さな“祝祭”を呼び起こすきっかけになれば幸いです。
サッカラーニ愛個展「なぜ人は祝うのか」
2025年6月7日(土)〜6月29日(日)
❚ 時間:12:00〜19:00
❚ 休館日:月曜
❚ 会場:コートヤードHIROO ガロウ(〒106-0031 東京都港区西麻布4-21-2)
❚ オープニングレセプション:6月7日(土)17:00~19:00
本展によせて
私たちは日々、時間に追われるように暮らしています。
かつての暮らしには、自然の流れに寄り添い、節目を祝う時間がありました。
祝祭は、命の循環を感じ、自分の時間を取り戻す営みだったのかもしれません。
私の作品もまた、そんな感覚を思い出すきっかけとなればと思っています。
この展示が、あなたの中にも小さな祝祭を芽生えさせる時間になれば幸いです。

サッカラーニ愛 SAKHRANI Itoshi
1987年、東京都生まれ。油絵を描く父の影響を受け、幼少期より絵に親しむ。
日本、イギリス、インドにルーツを持ち、インターナショナルスクールと日本の公立学校で学ぶ中、多様な価値観に触れながらアイデンティティを育んできた。卒業後はレンタカー店、金融業、バーテンダー、新聞配達、タクシードライバーなど、幅広い職に従事。人々や社会との密な関わりが、現在の創作の土壌となっている。
2020年より画家として本格的に活動を開始。幾何学的要素や自然物のモチーフ、鮮やかな色彩、力強い筆致を特色とし、作品には日常の中で受け取った感覚や、人との出会いによって得た気づきが色濃く刻まれている。
創作の根底には、家族や文化、伝統、土地といった「与えられたもの」への誇りと覚悟がある。そうした過去からの継承を礎に、今という営みを未来へとつなげていく時間の流れを見つめる姿勢が、一貫して作品に宿っている。
生き方そのものを藝術と捉え、命の循環や土地の記憶を可視化する行為を表現の核としている。