コートヤードHIROOでは菅原万有の個展「漏れだす経済、再演のたましい」を開催いたしました。今回が日本初個展でした。
ワークショップも大盛況で、参加者自身は自分の身体を通じて向き合うことを目的とし、出展映像作品《Muster Point》(2025)とも連動しながら、演じることを通じて関係性の構造を捉え直すきっかけとなりました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。


菅原万有 香港在住のアーティスト・研究者。1994年東京生まれ。10代を英国で過ごし、早稲田大学で学士号を取得後、カナダ・オンタリオカレッジオブアートアンドデザインにて美術修士号(MFA)を取得。現在、香港城市大学クリエイティブ・メディア学部博士課程に在籍し、アートと理論の融合を深める研究に取り組んでいる。これまで、個展「Algorithms of Innocence」(2022年、トロント・日本カナダ文化センター)をはじめ、国際芸術祭Nuit Blanche 2022、また映像作品「(S)mothnering Myself」の発表(2024年、香港Square Street Gallery)など、国内外の展覧会において作品を発表。XR(VR、AR)、写真、映像、インスタレーション、テキスト、パフォーマンスといった多岐にわたるメディアを駆使し、表現を行っている。展覧会や学術会議、芸術祭など、さまざまな領域で研究と作品を発表しており、クィア的な方法論とナラティブを基盤に、隠されてきた歴史や抑圧された個人の物語を掘り起こす。グローバルな、そして個人の歴史、帝国主義、欲望、暴力、異性愛規範、植民地主義といった複雑に交錯するテーマを探求し、現代社会に新たな視座を提供することを目指している。