ロジャー・ディーン/Dean Familyによる日本初のエキシビジョン!
『アニマ・ムンディ』開催のご案内

コートヤードHIROO/3F ガロウでは、イギリスの著名アーティスト、ロジャー・ディーンおよび、ロジャーファミリーを招き、アートエキシビジョンを開催いたします。
イエスやユーライア・ヒープなど数多くのUKアーティストのアルバムのアート・ワークを担当し、またテトリスのロゴデザインを手掛けたことでも知られるアーティスト、ロジャー・ディーン氏。その娘であり、現在は東京を拠点に活動を行うフレイヤ・ディーン、そして妻で同じくアーティストであるアマンダ・ディーンと、母のジェーン・ディーン。風景、自然、そして東洋文化をこよなく愛すアーティスト一家4人が選んだ展覧会テーマは「アニマ・ムンディ 〜世界の魂〜」。東洋と西洋の哲学が入り混じり、すべての生命が繋がりあう。作品の個性が響き合い、一つのメッセージを織りなす空間を、ぜひご高覧ください。

【会期】 2017年4月8日(土)〜5月19日(金)(日曜休)
【開場】 12時〜19時
【会場】 コートヤードHIROO 3F ガロウ (東京都港区西麻布4-21-2)
【主催】 株式会社アトム/コートヤードHIROO
【後援】 British Council
【入場】 無料
【First Friday/オープニングパーティー】 4月7日(金)17時〜21時


洋楽好きの方なら、ロジャー・ディーンが描く燃え立つ色使いの、重力に逆らうかのような島々をご覧になったことがある方は多いのではないでしょうか。しかしロジャーが、東京に暮らす娘のフレイヤを始めとしたアーティスト一家の父であることをご存じの方は少ないかもしれません。妻アマンダ・ディーンは、英国を拠点とするアーティストで、母親ジェーン・ディーンも現役の画家です。今回のエキシビジョンは、風景、自然、そして東洋文化をこよなく愛する一家が、それらの要素を融合させたアイデアが源泉となっています。
アニマ・ムンディとは「世界の魂」を意味し、これは道教からヒンドゥー教へ、プラトンからスピノザへと至る、東洋と西洋の哲学の歴史を通じて受け継がれる考え方です。生命のひとつひとつが独自の魂を持ち、すべての生命がつながりを持つ世界のイデア、その全体を表現したい。一家のそのような想いから、このタイトルが選ばれました。
アマンダは教育の一環として中国の水彩画を習い、ロジャーは香港で育ちました。中国や香港の風景画はロジャーの作品に大きな影響を与え、さらに娘のフレイヤが東洋や東洋の絵画・手法に興味を持つきっかけとなりました。フレイヤは2年前から東京に暮らし、仕事をしながら、日本人が神話や伝説、特に自然に対して持つ西洋とは異なる独特の考え方が日本のアートワークにどのような影響を与えているのかを肌で感じ、一家のエキシビジョンを開催するのに東京が理想的な場所だと思ったのです。
ディーン一家は、今世界で起きているさまざまな出来事を目の当たりにし、自然環境がこれまで以上に不安定な状況にあると感じています。私たちに大切なことは、豊かな自然の観察者、世話役として自然と深い関係を築き、自然に対して責任を持つことです。
この展覧会では、皆様に作品をご覧いただくだけでなく、光、色、自然界とのつながり、さらには作品の中に込めた物語や魂の競演までお楽しみいただけることを願っています。



ロジャー・ディーン Roger Dean
1944年、イングランド生まれ。サセックス在住。カンタベリー・カレッジ・オブ・アートで学び、1965年にロイヤル・カレッジ・オブ・アートの大学院へ進学。卒業後に、ガンのアルバムのカバー・デザインを依頼され、それが好評を博したことをきっかけに、次々とアルバムアートワークを手掛けるようになる。イエス、エイジア、オシビサ、ピンク・フロイドなどの名だたるアーティストのジャケットや、イエスのツアーにおける舞台セットデザインに携わる。その作品は6千万枚以上のCDジャケット、ポスター、カード、カレンダー、書籍となり世界中で販売されている。作品はヴィクトリア&アルバート博物館をはじめ数多くのギャラリーや美術館に収蔵され、2010年にはソウルのデリム現代美術館にて代表作の回顧展が開催された。また、絵画だけでなく建築、映像、家具、舞台設計など、ジャンルの垣根を越えた活動を行い、テトリスのロゴをデザインしたことでも知られる。娘のフレイヤとは2007年よりコラボレーションをし、プッチーニ生誕150周年のセットおよび衣装デザインなどを制作。主な作品集に、「ビューズ」(1975年)、「マグネティックストーム」(1984年)、「ドラゴンズドリーム」(2008年)がある。
【オフィシャルホームページ】 http://gallery.rogerdean.com/


アマンダ・ディーン Amanda Dean
1955年生まれ、西ウェールズ出身。ブライトン大学で彫刻、版画、ダンス、映像を学ぶ。1987年、シェル・インターナショナル主催のアートアワードで彫刻賞を獲得。同年、娘のフレイヤを出産し、その後も絵画制作を続け、バーミンガムとロンドンのギャラリーにて展示を行う。2000年、サセックス大学で美学・ヨーロッパ哲学を学び、2004年にはオープン大学で政治哲学の修士号を取得。
2008年から2015年にかけて町議会評議員、2009年にルイス市長に選出され、政治家としてのキャリアも持つ。現在、ロジャー・ディーンのオフィシャルサイトのWebエディターを担当し、同時にロジャー、フレイヤ、アマンダの作品のプロモーションを行う「ドラゴンズ・ドリーム・マーケティング」社の取締役を務める。



フレイヤ・ディーン Freyja Dean
1987年生まれ。ランカスター大学にて科学及び博物画の学位を取得後、ロンドンのセントラル・セントマーティン芸術大学で芸術・科学の修士号取得。さらにケンブリッジ大学にて法医学復顔(白骨化した頭蓋骨から生前の顔を復元する技術)、オープン大学にて医療史を学ぶ。こうした経験が、近年手掛けているオペラの衣装、ゲームキャラクター、アルバムカバー、医療博物館や公共のアートスペースのデザインに影響を与えている。最近では、イギリス王立外科医大学において外科研修医の実習用擬似身体部位を作成したほか、イギリスと東京を拠点にフリーランスでデザインプロジェクトや個展を行う。
【オフィシャルホームページ】 http://www.freyjadean.com/


ジェーン・ディーン Jane Dean
1921年生まれ。1936年に、弱冠14歳でカンタベリー・カレッジ・オブ・アートに入学。美術コースにおいて、ファッションデザインとスタイル画を専攻。1939年に第二次世界大戦が始まったため、翌年9月に課程を修了する前に退学を余儀なくされる。1942年にはATS(女子国防軍)へ参加、隊員として19ヶ月を過ごす。1943年、軍人であったビル・ディーンと結婚、ビルが軍を退役するまでの19年間、世界中を旅しながら軍人の妻として過ごした。ジェーンの作品は軍役時代の経験や、旅先で目にした文化、テキスタイル、風景の影響を強く受けている。